Passing Bell

Passing Bell 帰郷
詞:小山卓治 曲:小山卓治


A F#m
夕刊の片隅 懐かしいあいつの顔写真
D Bm
その晩電話のベルがいつもより静かに鳴った
A F#m
俺達はバッグに黒いスーツをつめ込み
D Bm
それぞれの街からあいつの眠る街へ急ぐ
D C#m
ディランを口ずさみながら
D C#m
むし暑い夜を抱いて
F#m D
苦い握手と笑顔
B7 E
昔とおんなじジョーク
A A7
テーブルの周りで俺達は
D B7
思い思いの形のグラスに
A D A E
1本のシャンペンを注いだのさ
A F#m
この街には敵とそして犠牲者しかいない
D Bm
ここから最後まで逃げだせなかった男
A F#m
13階のオフィス 仕事が終わったその足で
D Bm
廊下のダストシュートに頭から飛びこんだらしい
D C#m
あいつはいつも言ってた
D C#m
俺はクズみたいな男さ
F#m D
弱音さえ吐けなかった
B7 E
負け犬に乾杯
A A7
テーブルの周りで俺達は
D B7
思い思いの形のグラスに
A D A E
1本のシャンペンを注いだのさ
A F#m
この街を最初に飛びだしたのは私だった
D Bm
ヒットチャートを昇って輝く笑顔を手に入れた
A F#m
シルクハットに恋してみんなが肩をすくめた時
D Bm
私を照らすのはまあるいスポットライトだけ
D C#m
あの曲憶えてるでしょ
D C#m
イントロはピアノとバイオリン
F#m D
さあ歌うわ私
B7 E
拍手をちょうだい
A A7
テーブルの周りで俺達は
D B7
思い思いの形のグラスに
A D A E
1本のシャンペンを注いだのさ
A F#m D Bm D C#m D C#m F#m D Bm C#m A F
Bb Gm
昔からみんなに優しい男と呼ばれてた
Eb Cm
疑うことも知らずにあの子と一緒になったんだ
Bb Gm
この春に生まれた子供にあいつの名をつけた
Eb Cm
ありふれた暮らしのどこが悪いんだい
Eb Dm
こんな目に会うぐらいなら
Eb Dm
死に急いだやつが利口だ
Gm Eb
息子の魂のために
C7 F
グラスを上げてくれ
Bb Bb7
テーブルの周りで俺達は
Eb C7
思い思いの形のグラスに
Bb Eb Bb F
1本のシャンペンを注いだのさ
Bb Gm
身の上話など俺には関係ないことだ
Eb Cm
流れ者にだって楽しむ権利はあるさ
Bb Gm
みっつ目の名前で新しい仕事を始めた
Eb Cm
今ではあの街の顔役に収まった
Eb Dm
しこたま儲けた金で
Eb Dm
みんなに酒をおごれる
Gm Eb
だけど今夜初めて
C7 F
泣けてくるのはなぜだ
Bb Bb7
テーブルの周りで俺達は
Eb C7
思い思いの形のグラスに
Bb Eb Bb F#
1本のシャンペンを注いだのさ
B G#m
時計はいつまでも遅すぎる夜を指している
E C#m
若さなんて棒に振るもの 俺達の口癖だった
B G#m
雨の夜のために残しておいた哀しみを
E C#m
テーブルに並べて俺達は静かに笑う
E Ebm
ラジオは調子っぱずれ
E Ebm
ふるさとの歌を歌ってる
G#m E
外はどしゃぶりの雨だ
C#7 F#
さあもう1杯やろう
B B7
テーブルの周りで俺達は
E C#7
思い思いの形のグラスに
B E B F#
1本のシャンペンを注いだのさ


(c)1985 Takuji Oyama / NAKAYOSHI GROU